コピーライター界では伝説のひと、秋山晶(あきやま・しょう)のコピーに会った。
いくつになっても現場を離れないひとらしいコトバ。
生きているうちは未来だ。
若いときは誰でも穴の中にいる。
28歳で今の会社に入った僕は深い穴を掘った。
自分ひとりが入るだけの狭くて、深い穴だ。
穴の中にいると外の声は何も聞こえない。
自分の声はよく聞こえる。
見上げると円い空があり、空の色で天候が、雲の動きで風がわかる。
円い空はどんどん大きくなる。
外は暖かく、光にみち、気持ちのいい風が吹いている。
草の上に手足をのばして眠り、目が覚めるとひとつの時代が終わっていた。
それから僕はグライダーに乗る。
グライダーはエンジンがない。
風の動きを読み、上昇する。
あるとき、これは飛んでいるのではない。
これでは浮いているのだと気づいた。
そして気流から外れることにした。
広告にセオリーはない。
そして、さらに時が過ぎた。