「胎児の世界 人類の生命記憶 」(三木成夫/中央公論社 1983)「海・呼吸・古代形象 生命記憶と回想」(三木成夫/うぶすな書院 1992) に出会ったのは、10年ほど前、都心の湿った臭いの薄暗い古本屋。解剖学者である三木氏が明らかにするのは、胎児が1億年の進化の過程を再現する神秘。新生児の死産の原因として、魚類の心肺になっていたりするなど、一般に知られない真実が淡々と語られて興味深い。
自然科学系でもうひとつ。
動物行動学者の日高敏隆先生訳の「ファーブル植物記」(平凡社)は、「動物はもともと一本の管」という生物進化論の基本から動物、植物をまたぐ解剖学的なアプローチをするファーブルの視点がユニークな印象。その難解さをよりやさしくしたのが、「ファーブル博物記 5 植物のはなし」(ファーブル/日高敏隆/岩波書店2004年6月) 。今の小学生がうらやましい。