東京は坂が多い。
ものごころつくかつかぬ頃、今は亡き祖母の家へ
遊びにいく途中、そう思ったのを覚えている。
一面に円が刻印された坂は、いつまでもいつまでも
目の前にあらわれ、なかなか終わらなかった。
今日のように木枯らしの吹くゆうぐれだった。
坂には東京の郷愁がある。
そして、それは多くの川があったことも暗示する。
かつて渓谷だったような地形の街を歩いた。
谷底には失われた川の面影が確かに残っていた。
下北沢の繁華街では、昔からの秋祭を思わせる
淋しげなネオンが闇に揺れていて。
耳を包む冷気に、遥か遠くのBLACKPOOLのネオンを
思い出しました。