日高敏隆氏「春の数え方」の中にペルー公邸人質事件のことが出てくる。
先生はTVを見ていて現地のチョウに関心をもたれたよう。さすが動物学者。
興味深いエッセイはぜひおすすめ。
もう時効だと思うので、ぼくの「ペルー公邸人質事件」の思い出を書く。
1997年の春。先生と同じように事件の模様をTVで見ていた。
何日も膠着状態が続いていて。ひとまかせ感がありありだった。
橋本首相は番記者たちにアンパンを配っていて。
感情的になっていたので外務省に電話をかけるとすんなり担当の係官に。
(南米局と名指ししたので関係者と思われたんだと思う)
どうして橋本首相は現地に飛ばないのか、と聞くと
とりあえずイケダが行っておりますので、ときまりわるそうに若い声がもれてくる。
(確かに首相が飛んだからといって何かが変わるわけでもないのだけど)
少しの沈黙の後、受話器の向こうで、実はワタクシも同感です。とつぶやいた。
そうですか。をのみこんだ。何かわからないけど何も言えなかった。
総理にはご意見を伝えさせていただきます。
若い官僚がゆっくりあったかく言ってくれたことがうれしかった。
そのとき、確かにその一官僚の感想と向き合えたけど、
TVの前の政治は芝居じみていて誰の答弁からも本音は見えてこない。
この国の政治、楽屋ベースで、ほんとうにわからない。
うまく伝えられないけど、ただそれだけ。