ウディ・アレン『マッチポイント(2005)』を観る。流石の出来。作中、主人公に読ませているように(ドストエフスキー)「罪と罰」がテーマ。人物の設定も小説のオマージュになっている。
主人公クリスはアイルランドの貧困層出身。テニス界で成功し、シンデレラ・ボーイとなり、ロンドンで物質的に満たされていく。けれども、心は満たされない。成功する過程で「罪と罰」を解説書つきで読むのだが、この小説をエゴのために利用してしまう。。。
これは小説がエゴイズムから人類愛への昇華を謳ったのに対し、物質・経済の幸福を優先する現代へのウディ・アレンお得意の皮肉なんでしょう。
男と女の性差、物質界と精神界の対比に加え、戦争へのアンチもメッセージに込められている気がしました。興味のある方はドストエフスキー「罪と罰」も合わせて読むと楽しめます。
蛇足ながらスカーレット・ヨハンソンを起用し、「オレならこう使う」とS.コッポラに威厳を示したとも思えるのはワタクシの色メガネなんでしょうか。。
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